続バーンハナの軌跡17

【タイへ】
桂の温泉の社長からタイの話が出てから1週間が経とうとした時、タイで商売を
しているTさんを紹介された。
Tさんはタイの工場で服を製造する仕事で、年に半年はタイで仕事をしている方だった。
タイの良さを存分に知ってほしいとあれこれ熱心に話をしてくれた。
私はTさんにマッサージ師を日本で働かすことが出来るかどうか、また
タイのマッサージスクールで資格が取れるかどうかなど相談した。するとTさんに現地に行けば色々と紹介
出来ると言われ、早々にタイ行くことが決定した。
【バンコク】
ドムアン空港に着いた。
外に出ると蒸し暑さと湿気、かび臭い匂いがした。バリの空気とよく似ていると感じた。
その後Tさんと合流すると、その足で早速マッサージに連れて行ってもらった。
2時間のマッサージでフライトの疲れもとれた後、食事をしてから、スクールを周りで1日目が終わった。
次の日も同じくマッサージを受けて、スクールを周った後、
Tさんはタイを全部判って欲しいと言って夜にはナイトクラブへ行った。
想像以上の賑わいと活気に圧倒された。
こんな世界があったのかぁ~
驚きと動揺で目眩がしたなぁ~。
それから毎日スクール&マッサージ巡りで3日目、4日目が終わった。
最終日にTさんの知り合いのマッサージのオーナーと話をた時、マッサージ師は日本で仕事が出来ない事を知
った。
ショックだったが政治の問題。致し方なしか。
そして予定していた全日程が終わった。
結果的に色々な国にスクール探しをしに行ったが、タイもその一つの様に思った。
ここにも無かったなぁ。
残念な気持ちでTさんと別れ、タクシーで空港に向かった。
車中、温泉の社長になんて話をしようかなどと考えてた時、
ラジオからタイの民謡の様な何とも言えない切ない曲が流れてきた。
それを聴いたとき、何とも言いようのない切なさと、寂しさが心の隙間に入ってきた。
またタイに来たい。
そんな不思議な気持ちで心が一杯になっていくのを感じた。
~続く~